20120715

グスコーブドリの伝記

グスコーブドリの伝記
2012WB/108 min./1.85/SRD

微妙。。。

子供の頃に観た『銀河鉄道の夜』があまりに素晴らしくて、
おっさんになっても偶にみる程、強烈な印象の作品。
本作も同様に監督/杉井ギサブロー、キャラクター原案/ますむらひろし。
なので思いっきり過大な期待を胸に観に行って、肩すかし食った。
どうやら入れ込みすぎてたみたい。

1994年に『グスコーブドリの伝記』のアニメ化が決まったとき、
前年に『セロ弾きのゴーシュ』撮った高畑勲監督が、
「アニメ化してはいけない作品をアニメ化してしまった」
とコメントしたらしいけれど、まさにそんな感じだった。

アニメーションは素晴らしくじーっと画面に魅入った。
比して脚本がテンポが悪くて物足りない感じだった。
宮沢賢治作品ってどれも「真冬の昼下がり」みたいな印象(私見)なんだけれど、
それは見事に再現されていたから、作品全体が余計に怠く感じた。

声当ててる役者の声の芝居が、結構悲しいもんがあった。
マイク前でしゃべり慣れてない奴にやらせちゃ駄目だって。
ネリの泣いてるシーンなんて、こっちが泣きたくなっちゃったよ。
っつーか慣れてるはずの、こぶ平改め正蔵!
ありゃなんのつもりだ!?
寄席で高座やってんじゃねーんだからさ。
もうちょっと考えようよ。
そんな中で、蔵之介さんの芝居が好かったのは発見だった。

劇中に登場するすべての文字はエスペラントだったのは、
まあお馴染みな感じで嬉しかった。
主演のブドリのキャラデザ、まんまジョバンニなんすね。
もうちょっと、なんとかならなかったんですかね。

結局満足できないまま煮え切らない感じだったので、
家帰ってから『銀河鉄道の夜』をまた観る。夜更かし。

「カンパネルラーーーァ(ToT)」(号泣)

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